【ボート】熊谷直樹が引退表明 「ゼロからノウハウを教わって」と農業転身を宣言

引退会見に臨む熊谷直樹
引退会見で花束を手にする熊谷直樹
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 SG2冠を誇る熊谷直樹(56)=東京・56期・A2=が12日に現役引退を表明、平和島ボートで記者会見に臨んだ。

 1985年の初出走から36年間のレーサー人生。最後の出場となった10月30日の大村で2本目のフライングを切った時点で、カポックを脱ぐ決断をした。

 「目標のグランプリから遠ざかっていたが、出場に1%でも可能性があれば頑張りたいと思っていた。それがF2になった瞬間、再来年までA1に戻ることは無理だと計算できた。グランプリ出場は1%もないと言われ、細い糸が切れた感じだった」と引退理由を明かした。

 思い出のレースは97年に平和島で開催されたオーシャンカップ優勝。「チルト3でやり尽くして優勝した。一番うれしかったレースでもある。悔しいレースは1着のとき以外ほぼ全部」と振り返った。

 記者会見では今後の予定にも触れた。「突然の引退で全然決めていなかったが、来年は退職金を使って宇宙に行きたい」と冗談を交えつつ、真剣な表情に戻ると「北海道で農業をやる」と宣言。

 「たまたま農業をしている親戚の方がもう辞められるので。ゼロからノウハウを教わってちゃんとやる。トラクターなども使うので慣れていかなければ。不安と期待感でいっぱい」と新たな挑戦に意欲を燃やしていた。

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