「シリウスＳ・Ｇ３」（１０月２日、中京）

　デビュー１０年目の中井裕二騎手（２８）＝栗東・フリー＝が、メンバー唯一の３歳馬ゴッドセレクション（牡、栗東・今野）とのコンビでシリウスＳに参戦。人馬そろって初の重賞タイトルを目指す。

　新馬戦こそ都合が合わず騎乗できなかったが、鞍上は「デビュー前から今野先生に“中井に合いそうな馬がいる”と声を掛けてもらい、調教に乗っていました」と話す。２戦目からは全て騎乗して思い入れは深く、「僕が勝ちたいのはもちろんですが、ゴッドに何とか重賞を獲らせたい」と気合が入っている。

　近２走は交流重賞で２、２着。特に前走のＪＤダービーは「勝負どころである程度、前との距離を詰めていれば、気持ちが途切れなかったと思う」と反省を口にする。同じ轍（てつ）は踏むまいと、今回は「自分で競馬をつくっていきたい。古馬に気後れすることなく、強気に乗りたい」と闘志満々だ。

　指揮官が言う“中井に合う馬”とは？の問いに、本人は「上が動かさないといけないタイプの馬。僕はそれを諦めずに追う騎手」ときっぱり。相棒の持ち味である“長くいい脚”を最大限に引き出し、悲願を達成する。（デイリースポーツ・松浦孝司）