【新潟2歳S】オタルエバー2戦連続完封だ 新潟芝1600メートル新馬戦史上最速V

 「新潟2歳S・G3」(29日、新潟)

 夏の越後で行われる2歳重賞はオタルエバーに注目だ。今回と同じコースで行われた新馬戦を快勝。内容十分の走りは、ここでも通用するはず。北九州記念でヨカヨカを熊本県産馬初の重賞ウイナーに導いた幸とのタッグで、良血馬を再び撃破して初タイトルをゲットする。

 今回と同じ舞台で行われたオタルエバーのデビュー戦は、圧巻の内容だった。押し出されるように先手を取ると、ややラップを緩めながら直線へ。懸命に追われる他馬を尻目に、余力十分と言わんばかりにノーステッキで押し切り勝ちを決めた。

 5番人気と決して評価は高くなかったが、ディープインパクト産駒の評判馬コリエンテスやプルサティーラを一切寄せつけず、後続に4馬身差をつける完勝劇。勝ち時計の1分34秒6は同コースで行われた新馬戦で史上最速と、能力の高さを示した。

 中間の調整は順調だ。18日の1週前追い切りは栗東CWで実戦を意識した併せ馬を敢行と意欲十分。またがった幸も「前走は強い勝ちっぷり。使って気合も乗ってきたし、思ったよりもハミ掛かりが良くなっていた。完成度が高い馬です」と納得の様子だった。

 ライバルには母に15年の桜花賞2着馬クルミナルを持つアライバル、半兄に今年の皐月賞、ダービー連続3着のステラヴェローチェがいるクレイドルなど血統馬がズラリ。中竹師は「また相手は強いし、試金石だね。ここを勝てば今後も楽しみになる」と先を見据えるうえで重要な一戦と位置づける。人気は譲ってもトップの座は譲らない-。再び良血馬を完封してみせる。

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