【マイラーズC】ケイデンスコール完全復活V 代打騎乗・古川吉導いた「期待通り」

 「マイラーズC・G2」(25日、阪神)

 10年ぶりの阪神開催。新鋭と古豪が激突したマイル決戦を制したのは2番人気ケイデンスコール。代打騎乗の古川吉が1分31秒4の好時計Vへ冷静に導いた。1月の京都金杯以来、通算3つ目の重賞タイトルを獲得。同時に、安田記念(6月6日・東京)の優先出走権も手に入れた。

 岩田康の騎乗停止により、急きょ舞い込んだビッグチャンス。古川吉は「いいレースだけを見て、いいイメージで」とプラス思考で臨んだ。戦前のプランは「もう少し前で運ぼうと思っていた」と明かしたが、序盤のハイラップを見極めて柔軟に対応。中団やや後方に構えて末脚勝負にかけた。最後の直線は「手応え通り、期待通り」の切れ味を発揮。絶妙のタイミングで抜け出し、ゴールを貫いた。

 大役を果たした鞍上は「馬が強かった」とストレートに相棒をたたえた。自身は19年京阪杯(ライトオンキュー)以来となる重賞V。「うれしいです。急きょ乗せていただいたことに感謝です」と述べて額の汗を拭った。

 東京競馬場で戦況を見守った安田隆師は「右回りの千六でどんな競馬になるか半信半疑でしたが、よく伸びてくれましたね。低迷期はありましたが、馬がしっかりしてきました」と“完全復活”を宣言。「きょうの時計は良かったですし、これで胸を張って安田記念へ行けます」。マイルG1獲りへ、堂々と名乗りを挙げた。

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