【宝塚記念】レーンV締めだ JRA最終週、リスグラシューと偉業に挑む

 「宝塚記念・G1」(23日、阪神)

 初めてJRAの短期免許を取得し、約2カ月間で30勝をマーク。ノームコアでのG1・ヴィクトリアマイル制覇を含む重賞5勝と大活躍中のダミアン・レーン騎手(25)=豪州。免許最終週となる今週は、宝塚記念で初コンビを組むリスグラシューで、2つ目のビッグタイトルを狙う。初来日から鮮烈な印象を残した豪州の若手実力派が、JRAでのラストウイークも、その確かな手腕を存分に見せつける。

 G1&重賞戦線を中心に勝ち星を量産。高い技術を誇示するレーンが、最終週をG1制覇で締めくくる。

 コンビを組むのは、紅一点リスグラシュー。19日の最終追いには栗東トレセンに駆けつけ、「反応も良く、最後もしっかり脚を見せてくれた。どんな競馬でも能力を出せるタイプだと思う」と、初騎乗ながら早くも十分に手応えは感じ取っている。引き当てた枠順は8枠12番。過去10年で6勝を挙げるピンク帽を得たのは吉兆と言っていいだろう。

 25歳の若さで、初来日とは思えない適応力を見せた。「素晴らしい経験ができた。JRAを含め、多くの方に協力してもらった。いい能力の馬に、数多く乗ることができた。楽しかった。“もう2カ月たったんだ”って、ビックリした」と目を丸くするほどだ。

 函館、新潟、東京、阪神競馬場を転戦。各地でさまざまな日本の文化にも触れた。「日本食もおいしかった。また来年も、短期免許で来たいね」と熱望する。26日以降は、NAR(地方競馬全国協会)でも約1カ月の短期免許を取得。帝王賞(26日・大井)では有力馬オメガパフュームに騎乗予定だ。その前に上半期のグランプリで、史上4頭目の牝馬制覇という“大仕事”に挑む。

 「非常に強い相手とのレース。5、6頭勝ってもおかしくない馬がいる。注目するのはキセキ、レイデオロ、スワーヴリチャード。もちろん、リスグラシューもチャンスがあるよ」と力が入る。来日中の父マイケル・レーン氏も見届ける一戦。「父の前でいい結果が出せれば」と腕ぶす豪州の若き名手が、今週も存在感を見せつける。

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