【ステイヤーズS】リッジマン 長丁場制した 初タイトルは2馬身半差の完勝
「ステイヤーズS・G2」(1日、中山)
残り800メートル付近から始まったサバイバルマッチ。“待ってました!”とばかりに、1番人気のリッジマンが楽な手応えでスパート開始。予定通りの展開の中で末脚温存となれば、ライバルにとってはたまったものじゃない。最後の急坂を一気に登り切った瞬間に先頭へ。2馬身半差の完勝で、待望の重賞初制覇を決めた。
エスコート役の蛯名が「しめた!」と思うほどの好スタート。道中は4頭が形成する第一集団の直後で、仕掛けどころを計る。「折り合いがつく馬で、どれかが行ってついて行ければ、と。好スタートを切って、いい位置に入れたおかげ」。思い描いたレースプラン通りに、事が運んだ。
門別競馬場でデビュー。6戦した2歳秋に中央へ転入した。しばらく低迷したが、昨夏の函館で蛯名とコンビを組んでから上昇気流へ。鞍上は「初めて乗せてもらった時から考えると、力をつけた。厩舎、関係者のおかげだね」と満面の笑みを浮かべる。
関係者に抱きついて歓喜に浸った庄野師は「若い時と比べたら芯が入ってきた。地方から来て、G2を勝てるまでになったんだから」と、5歳秋にして頭角を現した期待馬を感慨深げに見つめた。馬名は“頂きの男”。地道に駆けてきた分、その未来は明るいに決まっている。