【ボート】馬場逆転GP SG初優出でイン押し切る…峰の祝福受け感涙

 「チャレンジカップ・SG」(25日、芦屋)

 12RのSG・優勝戦は1号艇で断然人気を背負った馬場貴也(34)=滋賀・93期・A1=がインから押し切って快勝。通算31回目の優勝で、SGは初優出初優勝となった。2着に峰竜太、3着に毒島誠。また、11RのG2・優勝戦は守屋美穂(29)=岡山・101期・A2=が逃げ切って、G2初制覇を飾った。この結果、SG・グランプリ(12月19~24日・住之江)とプレミアムG1・クイーンズクライマックス(12月28~31日)のそれぞれ出場選手が決定した。

 歓喜の瞬間、小さく右拳を握り締めガッツポーズを決めた。馬場がSG優勝戦1号艇の重圧をはねのけて、初優出初優勝を成し遂げ、グランプリの“ラストピース”を奪取した。

 看板機と評されていた44号機とともに臨んだ優勝戦は、S展示同様に枠なりの3対3の隊形。コンマ08のトップSを放ち先マイを敢行した。1周1Mは「初動が硬くなってしまった」とターンマークを外す旋回となったが、機力差を生かして差し切りを狙った峰との差を広げた。「1Mを回ったときに峰君が差さったのが見えたけどグッと伸びてくれた。1周2Mから大事に回った。そこから艇間が離れたので勝てたかなと思った」とニンマリ。レース後には峰が「(馬場さんがSG優勝して)自分のことのようにうれしい」と泣いているのを見て、馬場自身も喜びの涙が頬を伝った。

 賞金2700万円を上積みし、年間獲得賞金額は6778万8000円とし、前検日に42位だった賞金ランクは9位までジャンプアップ。“チャレンジ”に成功し、逆転でのグランプリ出場を決めた。「今節が始まるまでグランプリ出場は夢のようで全く考えていなかった。4日目に、チャレンジを勝ったら(兄弟子の)守田さんと(一緒に)出れると思ったし、それはすごく幸せなこと」と顔をほころばせた。“SGレーサー”の称号を背負って、暮れの大一番に挑む。

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