【競輪】脇本G1初制覇 14回目の挑戦で悲願「心置きなく“先行日本一”」
「オールスター競輪・G1」(19日、いわき平)
脇本雄太(29)=福井・94期・S1=がG1初優勝。優勝賞金4400万円(副賞含む)と、KEIRINグランプリ2018(12月30日・静岡)の出場権を初めて獲得した。2着に浅井康太、3着に渡辺一成が入った。
ついにタイトルをつかんだ。脇本がG1決勝14回目の挑戦で優勝。5月の日本選手権(平塚)で決勝3着、6月の高松宮記念杯(岸和田)では準優勝。あと一歩のところで涙をのんできただけに、レース後は歓喜の表情を浮かべた。
「G1に何回も乗っているのに優勝できなかったのが悔しかった。今回は、という気持ちがあった。すごくうれしいです。観客の声援もあったので、何としても期待に応えなければという使命感で走った」
ナショナルチーム仕込みのスピードを存分に発揮した。打鐘前に竹内が仕掛けると、6番手の脇本もすかさずスパート。主導権取りを狙う竹内を最終1角では叩き切った。向正面に入ると後続との差をグングン広げる。最後までスピードは衰えず、2着の浅井に3車身差をつけてゴールした。
「最終ホームからはがむしゃらで走った。最後まで気が抜けなかった。先行して勝つことに価値を感じている。これで心置きなく“先行日本一”と言いながらレースに臨める」
今後はアジア大会(インドネシア・ジャカルタ)出場のため21日に出発する。「スケジュールが合えば、寛仁親王牌(10月5~8日・前橋)は走れるかな。まずはアジア大会でしっかり頑張りたい」。20年の東京五輪でメダル獲得を狙う男がさらなる高みを目指す。