【マイルCS】ペルシアンナイトが古馬撃破!17年ぶり3歳馬のマイル王

 「マイルCS・G1」(19日、京都)

 主役不在のマイル戦線に新星誕生だ。4番人気のペルシアンナイトがG1初制覇。激しいゴール前の攻防を鼻差で制し、00年アグネスデジタル以来17年ぶりの3歳馬Vを決めた。2着は2番人気エアスピネル、3着はサングレーザー。1番人気のイスラボニータは5着に敗れた。

 M・デムーロの神騎乗に導かれ、ついに特大のタイトルをつかんだ。4番人気のペルシアンナイトがG1初制覇。クラシック無冠に終わった春のうっぷんを、古馬混合G1で晴らした。

 3歳馬の勝利は00年アグネスデジタル以来、実に17年ぶりの快挙。池江師は破顔一笑だ。「感無量です。この馬の母(オリエントチャーム)は、うちの父(泰郎元調教師)が管理していた馬ですし、この一族で勝てたのはうれしいですね。この馬を任せられた時から期待していました」。“ゆかりの血統”での勝利に、喜びもひとしおだ。

 照準を絞ったことが奏功した。菊路線ではなく、思い切ってマイル路線にシフトチェンジした今秋。富士Sは5着に終わったものの、本番で最上の結果を出してみせた。「春は体が薄かったけど、今はカイバも食べて、体が増えていたのも良かった」と、師は前走時より12キロ増えた馬体重も、勝利の要因に挙げる。1週前追い切りにまたがるなど、調教役を務めてきた水口への感謝も忘れない。「思っていた調整をしてくれたことが、勝利に結びついた」と“陰の功労者”をねぎらった。

 安田記念のサトノアラジンに続き、これでトレーナーは春秋マイルG1制覇を達成。「意識はしていませんでした」と話しつつ、今後について「いろいろな選択肢を考えていきたい」と、マイルだけにこだわらないことを示唆した。秋の淀でひときわ輝いたハービンジャー産駒。秋のマイル王の勲章を携え、さらなる高みを目指していく。

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