ダイヤモンドはフォワ賞を“完勝”しなければ
「魁!海外馬券塾」(6日)
先週のコラムで「フォワ賞は全力を出さずに走り、それでいて1着が望ましい」と書いたが、出走予定の顔ぶれを見てその思いが更に強まった。
サトノダイヤモンド以外の馬で、ブックメーカーの凱旋門賞単勝オッズが最も低いのがフランスの4歳牡馬クロスオブスターズ(34倍=英大手ブックメーカー・bet365)。これに接戦に持ち込まれているようでは凱旋門賞への見通しは一気に苦しくなる。勝負どころで楽に先頭に立って他馬を離す“完勝”と呼べる勝ち方をして初めて、本番の有力候補に名乗りを挙げられるレースだ。
2着争いの筆頭候補クロスオブスターズは今年に入り重賞を3連勝中で、フランスの上半期の主要G1・サンクルー大賞を制している。昨年の凱旋門賞6着馬ワンフットインヘヴンと前走のベルリン大賞・独G1を勝ったドイツ馬チンギスシークレットあたりも注意が必要か。
同日のシャンティイ競馬場で行われる3歳馬のG2ニエル賞には凱旋門賞の有力候補クラックスマンが出走する。両レースの結果次第で、この馬か、サトノダイヤモンドのどちらかがエネイブルに次ぐ評価で大一番を迎えることになりそうだ。(海外競馬コーディネーター・田中敬太)