【スプリングS】サトノアレス 王者の風格 名伯楽の想像超える上昇カーブ

 「スプリングS・G2」(19日、中山)

 今年の牡馬クラシック戦線は群雄割拠の様相だが、満を持して2歳王者サトノアレスが登場。この結果次第で世代の力関係が定まると言ってもいいだろう。

 昨年のリーディングジョッキー・戸崎圭が8日、1週前追い切りを消化。美浦Wで5F69秒8-12秒8を計時した。「思っていたより立派な馬。幅があってしっかりしているし、距離の融通も利きそう」とファーストコンタクトは上々だった様子。これまではライバルとして同馬を追い落とす立場だったが「若い頃はやんちゃな様子だったけど、厩舎が調整してくれてすごく乗りやすくコントロールが利く馬。G1馬という感じですね」と絶賛した。

 日曜にも同Wで5F69秒9-12秒4を刻み、さらに仕上げは進んだ。藤沢和師は「予定通りのメニューをこなしてきた。10キロは増えているかもしれないけどいい体つきをしている」と出来に胸を張る。2歳時に5戦3勝。怒濤(どとう)の3連勝で2歳チャンプとなった。「ディープ産駒には使い込める馬が少ないけど、この馬はしっかりしている。2歳時にあれだけ使って良くなってきているのだから」。名伯楽の想像をも超える上昇カーブを描いている。

 戦国か、それとも泰平か。真打ちが完璧な仕事をこなして周囲の雑音をシャットアウト。脇目も振らず、天下取りへと突き進む。

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