【フィリーズR】母の無念は子が晴らす

 「フィリーズR・G2」(15日、阪神)

 7F戦で〈2410〉と安定した走りを見せるラッフォルツァートが、トライアルVに意欲を見せる。桜花賞(4月12日・阪神)の舞台を見据え、中間は順調そのもの。西園厩舎所属馬だった母コスモベルはクラシックに縁がなかっただけに、母の無念を晴らしたいところだ。

 安定した取り口が魅力だ。前走で2勝目をマークしたラッフォルツァートが、桜咲く仁川へと胸を躍らせる。「ここまで順調に来ていますよ」と西園師は仕上がりの良さを口にした。

 危なげのない快勝劇だった。前走は好位追走から早めに抜け出し、後続の追撃を見事に完封。「2走前の紅梅S(2着)は勝ちに等しい内容だったし、前走は抽選を通った時点で勝てると思いましたね。使った後も反動はなく、具合はいい。どんな競馬でもできるので楽しみです」と指揮官は期待を膨らませた。

 厩舎ゆかりの血統だ。母コスモベルは西園厩舎所属馬で、トータル5勝をマーク。その初子であるラッフォルツァートへの思い入れは当然のことながら深い。「お母さんは(3歳春に)体調を悪くして休むことになったが、その後は頑張ってオープン馬になってくれた。走ることに対して真面目で、手間もかからない。そんなところが子どもにも伝わっていますね」と師は目を細める。クラシック参戦を果たせなかった母の無念を晴らしたいところだ。

 7F戦は〈2410〉。相手はそろうが、舞台設定は問題なしだ。「内回りというのもいいと思う。何とか権利を、というよりも、勝って本番へ」とトレーナーは意欲満々。ここできっちりと結果を出し、勢いに乗って桜の冠を目指す。

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