【京都金杯】フルブルーム初笑い

 「京都金杯・G3」(4日、京都)

 単勝5番人気のウインフルブルームが重賞初Vを決めた。好スタートからハナを主張し、後続の追撃を首差しのぎ切った。鞍上は年男の池添。会心の勝利に笑みがこぼれた。2着は昨年の覇者で4番人気のエキストラエンド、3着に7番人気のマイネルメリエンダ。1番人気のグランデッツァは5着に敗れた。

 昨年は皐月賞3着。実力は示しながらもタイトルがなかったウインフルブルームに、ようやく重賞勝ち鞍ができた。

 ハナに立ち、気分良く運ぶと直線では二枚腰を発揮した。「直線入り口で1回、グランデッツァに首ぐらい出られているんです。それを差し返した。しぶとかったし、よく頑張ってくれましたよ。内枠を引いたし、前に行くつもりでした。スッと前が取れましたから」。79年生まれの年男・池添はパートナーの勝負根性をたたえた。

 スタンドで見守った宮本師も粘り強さに驚きの声を挙げた。「チャレンジC(8着)は気の悪いところを出したのかな。マイペースならしぶとかったね。よう我慢してくれた。春の大目標は安田記念になるんじゃないか」。積極策から粘り込むスタイルが出来上がった。

 予感はあった。これまで大みそかは早めに寝ていた指揮官。今回は夜半まで起きて年の変わり目を見てから床に就いたという。「勝つ夢を見たんだよ。公言したら消えてしまうと思って、厩舎スタッフにだけ打ち明けていたんだけど」。正夢にして15年を最高の形でスタートさせた。

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