【デイリー杯2歳S】橋口師、最多Vだ
「デイリー杯2歳S・G2」(15日、京都)
この人がいなくては、デイリー杯2歳Sは盛り上がらない。6年連続の参戦となる橋口師は、服部正利元調教師と並んでトップタイの4勝を誇る“デイリー杯男”だ。期待を込めて送り出すナヴィオンは、前走のききょうSを制した勢いそのままに好調をキープ。今年こそ、歴代単独トップとなる5勝目をつかみ取る。
思わず表情がほころんだ。デイリー杯2歳Sでは歴代トップタイの4勝をマークする橋口師。「ロゼカラー(95年)、ペールギュント(04年)、リディル(09年)にクラレント(11年)。よく勝っているし、相性のいいレースだね」と穏やかに言葉を紡ぐ。6年連続での参戦となる今年は、ナヴィオンで単独トップの5勝目に挑む。「意識すると駄目。あまり考えずに臨むよ」と自然体を貫く。
仕上がりは万全だ。12日の最終リハは2週続けて福永が手綱を取り、栗東坂路でシャープな伸びを披露した。師も「イメージ通り」と目を細める。前走で7F戦のききょうSを使ったのも「新馬からの2戦が後方の競馬ばかりだった。馬が覚えてしまうからね。1回短いところを使って出して行けば、自分から行くようになる。それが狙いだった」と臨戦過程も万全だ。
当初、初陣は今回対戦するアッシュゴールドと同じレースのはずだった。「デビュー戦でそんなに強い馬とできないと思ってね。逃げたんだ」と笑って振り返る。翌週の新潟にスライドし、見事に勝利。その後も着実に実績を積んできた。「今ではどっちが人気?というところまできたからね」と、自信を持って送り出せるほどに成長した。
「朝日杯FS(12月21日・阪神)が最大目標。そこに意気揚々と行けるようにしたい」。単独トップの5勝目を挙げ、一気にG1獲りへと王手をかける。