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【菊花賞】ジャッカル菊史上最速V

 トーホウジャッカルをねぎらう酒井
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 「菊花賞・G1」(26日、京都)

 驚速菊花賞馬の誕生だ!トーホウジャッカルが、01年阪神大賞典ナリタトップロードの記録を1秒5更新する3分1秒0のJRAレコードで快勝。ダービー前日、5月31日のデビューから149日目での最速Vとなった。クラシック追加登録料200万円を支払って参戦した“超新星”は、さらなる高みを目指して突き進む。2着は4番人気のサウンズオブアースで、3着は7番人気のゴールドアクター。1番人気のダービー馬ワンアンドオンリーは9着に終わった。

 名物の2周目下り坂を終えた4コーナー。トーホウジャッカルは果敢に先頭で回った。インをすくって食らいつくサウンズオブアース。外からも強襲を狙う蹄音が届く。それでも鞍上の酒井は相棒の底力をひとかけらも疑わなかった。「自分から動いていく形だったが、反応してくれると信頼していた」。人馬の絆が栄光の扉を開く。半馬身。着差はわずかでも、危なげない押し切りだった。

 生を受けたのは、東日本大震災が発生した11年3月11日。北海道日高地方は震度4だった。生産した竹島幸治さんが振り返る。「午後5時頃でした。生まれた直後の一通りのことは滞りなくしてやれましたが…」。穏やかならざる空気が漂う中、産み落とされた。

 2歳時の昨年夏には、重度の腸炎を患った。ひと夏で50キロ増える馬もいる成長期。体重は逆に50キロも減った。谷師は「クラシック登録なんてとても考えられるような状態じゃなかった。競走馬になれるかどうかの状態だった」と振り返る。

 デビューにこぎ着けたのはダービー前日だった。京都芝1800メートルの未勝利戦。10着惨敗も酒井は「走る」と予感した。「感じるものがあった。レース直後に谷先生に『お願いだからもう1回乗せてください』とお願いしたくらい」。3走目にコンビを復活すると未勝利戦を快勝し、返す刀で500万下も連勝。ダービー馬に肉薄した神戸新聞杯3着で予感は確信に変わった。

 谷師は開業20年目で初のG1勝利。父の谷八郎元調教師はヒカルイマイで春2冠を制しており、親子通算でクラシック3冠をそろえた。「まだ夢のような感じ。これで、父の足元くらいに並べたかな」とはにかんだ。

 越えてきた試練が大きい分、軌道に乗ったこの先への期待は膨らむ。「これからもっと楽しみが出てくる。底が見えていないから。今からワクワクしている」と菊初挑戦初Vの鞍上は胸を躍らせる。デビューから149日目での菊花賞最速Vに、驚異的なレコード。7戦使い詰めだっただけに、直後は小休止となる公算が大きいが、眼前には無限の可能性が広がっている。

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