【マーメイドS】マドレようやく開花
「マーメイドS・G3」(15日、阪神)
仁川のターフで良血馬の素質が開花した。ディアデラマドレが重賞初制覇。負け知らずの阪神コースで鮮やかな差し切り勝ちを演じた。
好スタートを決めて中団を追走。脚をためて直線に向くと、鋭い反応で馬場の外めを突き抜けた。「いいポジションでリズム良く走れたのが良かった。前残りだけを心配したけど、いい末脚でした」。6年連続JRA重賞Vを決めた藤岡康は白い歯をこぼした。
いかに平常心で臨めるか。スタンド前発走だった昨秋のエリザベス女王杯でイレ込んだため、今回はメンコを着用。「厩舎も工夫してくれてエリザベス女王杯の時よりも落ち着いていた」と振り返った。
1000万下の身ながら、単勝1番人気に支持された。ハンデ戦になった06年以降、1番人気の勝利は1頭のみだったが、そんな不吉なデータも乗り越えた。
次走は未定だが、夢が広がる大きな1勝だ。「力を付けている。少しずつ成長していけば、もっと大きな舞台でも活躍してくれると思う。ポテンシャルは持っているので」と主戦は力を込める。母ディアデラノビアは重賞3勝を挙げながら、G1タイトルには手が届かなかった。母が果たせなかった夢を追いかける。
