【京成杯】プレイ皐月舞台で中央馬一蹴

 「京成杯・G3」(19日、中山)

 南関東・川崎のプレイアンドリアルが直線で抜け出し2馬身差で快勝した。昨年の朝日杯FSでは7着に敗れたが、仕切り直しの一戦で見事に中央のエリート馬を撃破。地方所属馬として初のJRA・芝G1制覇を目指し、皐月賞(4月20日・中山)とダービー(6月1日・東京)を見据えていく。2着は1番人気のキングズオブザサンで、最後方追走のアデイインザライフが3着に突っ込んだ。

 これが本当の実力だ!直線で豪快に抜け出す完勝劇で中央のエリートを一蹴。南関東・川崎のプレイアンドリアルが皐月賞の舞台で息を吹き返した。

 掛かって自滅した朝日杯FS後は、弱気なコメントに終始した柴田大だったが「馬が違っていました。返し馬の時から力みがなかったし、これなら大丈夫だと思った」と晴れ晴れした表情でお立ち台に上がった。

 「馬の後ろに付けたら勝手にスーッと折り合ってくれた。どこからでも伸びてくれる馬なので、自信を持って乗りました」。道中は7、8番手の外を追走。先行馬がズラリと壁になった4角でも慌てない。落ち着いて外へ持ち出すと、最後は1頭だけ次元の違う末脚で突き抜けた。「前向きで一生懸命、学習能力の高い本当にいい馬。まずは皐月賞ですが、この馬でダービーを獲りたいですね」。主戦の表情には希望に満ちた笑顔しかなかった。

 「前回はボクが余計なことを言ってしまったからね」と反省しきりだったのは岡田繁幸オーナー。朝日杯FS出走時、追い切り後に馬場入りさせなかったことを悔やんだ。中間は原点に戻り、連日ゲートからダッシュと減速を繰り返すトレーニングで鍛え直した。これは気持ちをコントロールできるようにするための訓練だ。「ボクの最高傑作」と言ってはばからないオーナーは「また希望を持てるね」と、この日は満面の笑み。悲願のダービー制覇へ胸を躍らせた。

 現在は地方所属馬でも3歳限定芝重賞を勝てば皐月賞、ダービーへの登録が可能。皐月賞に直行するかは未定だが、クラシック戦線の主役候補へ躍り出たことは間違いない。

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