【シンザン記念】アイルV態勢完了

 「シンザン記念・G3」(12日、京都)

 初タイトル奪取へ、目下2連勝と勢いに乗るミッキーアイルが9日、栗東坂路を落ち着いた雰囲気で登坂。上々の出走態勢を整えた。また、朝日杯FS3着のウインフルブルームも、栗東坂路で軽快なフットワークを披露した。

 馬場開場直後の追い切りラッシュが一段落したころ、栗東坂路の外ラチ沿いをミッキーアイルは淡々と駆けだした。背上は手綱を押さえたまま。中腹の緩やかな右カーブを抜けると、わずかに体重を沈めてストライドの延長を促した。一気にピッチが上がるが、ハミをがっちりかんだりはしない。落ち着いた雰囲気で駆け上がると、4F55秒1‐39秒2‐13秒1のタイムで締めくくった。

 2連勝がスピードに任せての逃げ切りV。ことに前走は、除外された翌日の朝日杯FSと同コースで、勝ち時計を0秒5も上回っていた。除外されなければ…と思いたくもなるが、能力の高さを証明するには十分の内容だった。

 とはいえ、今後も逃げ一辺倒でいくつもりはない。「折り合いはスムーズでした。この2戦もスピードが違っていただけで、控えたって大丈夫。攻め馬ではおとなしいし、きょうもそこを確認したかったんです」と平井助手は終始上機嫌。「変に押さえても相手が楽になるだけなので、自分のペースで行くのが一番なんでしょうけどね」と笑顔で付け加えた。

 既に1週前にビッシリ追われており、出走態勢も文句なし。毛ヅヤも良く、そのシルエットは十分締まっている。「追っても何をしてもカイバを食べてくれます。状態はいい意味で変わりませんよ」とドッシリ構える。破竹の3連勝で初タイトル奪取へ‐その視界は限りなく明るい。

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