【安田記念】ブラックヒル復活気配

 「安田記念・G1」(6月2日、東京)

 栗東の坂路は中ほどの緩やかな右カーブを抜けると勾配がきつくなる。29日の追い切りで、カレンブラックヒルは体の軸を斜面に対して真っすぐ向ける。ストライドを目いっぱい伸ばし、回転も速い。水をたっぷり含んだチップをかき上げ、4F53秒4で駆け上がった。

 デビュー当初からずっと乗り続けてきた秋山にも好感触が残った様子。「変わりなく順調です。ガラッと変わった感じこそありませんけど、使った分は順当に上がっていく。そんな感じはありますね」と笑顔で振り返った。

 2走前のフェブラリーSではダートに初挑戦。さすがにダート戦国時代で覇権を争う猛者たちの前に惨敗したが、前走のマイラーズCは見せ場十分の4着と復調軌道を感じさせた。

 主戦も「一度は抜け出したレース。勝ちたかったけど、止まっちゃいましたね」と悔しさを忘れていない。今度は1年前に無敗のままG1馬に上り詰めた東京のマイルが舞台となる。前走が力負けでないのなら、年明け3走目のここが巻き返しの好機になる。

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