【ドバイSC】ジェンティル世界一デモ

 「ドバイシーマクラシック・G1」(30日、UAEメイダン)

 昨年の年度代表馬ジェンティルドンナ(牝4歳、栗東・石坂)が27日、メイダン競馬場の芝で最終追い切りを行った。しまい軽く気合をつけられた程度だったが、鋭い伸びを示してフィニッシュ。スタンドで動きを確認した石坂師と岩田は、軽快なアクションを見て、ともに笑みを浮かべていた。

 ジェンティルドンナが、今季始動戦の最終デモを敢行した。午前6時30分、メイダンの芝に姿を現すと、向正面からスタート。騎乗した井上助手に促されるまま、徐々にスピードを上げる。直線は馬場の外ラチ沿いを疾走した。スパートした残り200メートルが、さらに圧巻だ。追い出されると、高らかな蹄音を響かせ、豪快なフィニッシュを決めた。

 5F70秒1‐39秒6‐12秒1。動きをスタンドから注視していた岩田は「落ち着いて走っていたね。環境にも早く慣れたようで充実しているんじゃないかな」と目尻を下げる。追い切り後は厩舎地区で、パートナーをじっくり観察。「リラックスした目をしていたよ」と状態の良さに自信を深めた。

 絶対的な身体能力を持つジェンティルの、もう一つの強みが学習能力の高さ。メイダンの芝調教初日に100メートルほど軽く流す程度だったにも関わらず、驚くほど順応した。翌日、再び芝に入った女王は、少しイレ込んでいた前日とは違い、馬場をしっかり踏み締めて堂々と周回。石坂師は「物見が少なくなっていたね。たった1日で明らかに良くなった」と優れた適応力に目を見張った。

 懸念材料だった輸送のダメージも全くなし。むしろ、指揮官は「栗東よりも、のんびりしているんじゃないかと思うくらい。フックラし過ぎているんじゃないかと心配になるよ」と苦笑いするほど。日本の牝馬はドバイG1を勝てないというジンクスを、最強女王ならきっと破ってくれる。

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