【みやこS】レジェンド破格の馬力

 「みやこS・G3」(4日、京都)

 JCダート(12月2日・阪神)をにらむ好メンバーが集結したG3戦の最終追い切りが31日、東西トレセンで行われ、5連勝中のローマンレジェンドが栗東CWで好調ぶりをアピールした。掛かりながらも、最後まで脚色は乱れずに軽快な動き。6連勝へ向けて勢いは増すばかりだ。

 連勝は止まらない。ローマンレジェンドは栗東CWでセイルラージ(5歳1600万下)と併せ馬。3馬身追走してスタートすると、主戦が掛かるのをなだめながら内へとリード。雄大な馬体を弾ませて1馬身の先着を果たし、6F79秒9‐37秒2‐12秒1を計時した。

 またがった岩田はちょっと不満げだ。「状態はいいけど、パワーがあり過ぎて…。ちぐはぐになった」。その“パワー”こそがこの馬の原動力。破格の馬力がG1ジョッキーをうならせた。一方、動きを見届けた藤原英師は「馬はいいよ。レース週はこれぐらいでいいだろう」と納得の表情を見せた。

 1000万特別を勝ってから、破竹の5連勝中。ダートでの成績も8戦7勝、2着1回とほぼパーフェクトだ。重賞初挑戦の前走こそ首差の辛勝だったが、その勢いはとどまることを知らない。「前回勝ったことが大きい。能力があるのは確かだったけど、成熟というのかな。一線級相手で、落とせないと思っていた一戦を勝ったのがいい」。トレーナーは成長ぶりに笑みを浮かべる。ダートG1・7勝を誇るエスポワールシチーを破った実績は、これから迎えるG1挑戦に向けても自信となっている。

 舞台は小回りの札幌の1700メートルから、京都の1800メートルへ変わる。より紛れが少なく、実力の求められる条件だ。「大きい馬だから、広いコースの方がいいと思う。ま、次が勝負だから」と意欲を燃やす。JCダートが最大の目標。岩田は「ここを勝ち負けした馬がG1に行くわけやから」と“負けられない一戦”を強調する。充実一途の4歳馬が、ダート界に新たな伝説をつくる。

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