【天皇賞】相棒秋山「挑戦者の気持ち」
「天皇賞(秋)・G1」(28日、東京)
プレッシャーはない。5戦5勝と土つかずのカレンブラックヒルと臨む大一番。全戦でコンビを組む秋山真一郎騎手(33)=栗東・フリー=は「無敗に対する意識は特にない。前走以上にメンバーも強くなりますし、挑戦者の気持ちですね。そういう強い馬たちと、どこまでやれるか楽しみ」と決戦を心待ちにする。
デビュー前から、その素質にほれ込んでいた。新馬戦前の追い切りにまたがり、普段はクールな男が「この馬は走る」と公言した。不向きな重馬場の初戦を3馬身差で快勝すると、そこから連勝街道がスタート。雪で発走時間が遅れたこぶし賞、初の重賞&関東遠征となったニュージーランドTも難なく突破した。NHKマイルCでG1初Vを達成。自身にとっても、デビュー16年目、55度目の挑戦で手にした念願の初タイトルだった。
「スピードがあって、それが持続できるのが持ち味だと思う」と、パートナーの長所を口にする。休養明けの毎日王冠を快勝したが「春に比べると反応が鈍いところがあったけど、その分、今回は上積みもあると思う」と叩き2戦目での前進を期待。初距離の前走からさらに1Fの延長となるが「距離は大丈夫だと思っている」と信頼は揺るがない。デビューから築き上げてきた人馬の絆を武器に、一流古馬の厚い壁を打ち破る。
