早いもので、今年ももう残り１カ月となりました。現在出演させていただいているＮＨＫ連続テレビ小説「舞いあがれ！」ではヒロイン・舞ちゃんが夢に向かって奮闘している様子が描かれていて、朝、テレビの前でいろいろと考えさせられています。

　僕自身も、これまでを振り返ると、仕事においてターニングポイントがあったなぁとふと思います。今から１０年くらい前のこと。事務所の偉い人に「このままじゃ無理だよ」とハッキリ言われたことがありました。当時３０歳くらいで、グループ的にも、個人で力をつけなあかん時。僕はその頃、個人仕事がなくて、でも深く考えずに「これでええわ」って勢いに任せていた部分がありました。

　自分でも思い当たるところがあったから、その言葉にすごく危機感を覚えた。それを機に、あまり触れることのなかった舞台を観に行ったりするようになって芝居への新たな欲が芽生えたり、トランペットを始めるようになったのも、あの言葉があったから。仕事への向き合い方がガラリと変わって現在の自分につながっています。

　毎朝必ずジムでトレーニングする僕のルーティーンが確立され出したのも、この頃。当時は、ドラマの時期が来てからやせたらいいやという感覚でいたけど、今は日々体を鍛えているから２０代の頃より体が動くし、体重も１０代の時と一緒です。

　若い時は勢いでできても、そのうち小手先だけでは通用しなくなる。この世界、年次を重ねていくと、実力がない人は淘汰されていくし残っている人は実力のある人たちばかり。その中でどう生き残っていくかだし、どんどんヒエラルキーの上の方で戦わなあかんようになってくる。それを身に染みて感じる。

　あれから、ありがたいことにお仕事を途切れずいただくことができていて、演技もバラエティーもグループの仕事もライブも全部できている。こんな幸せなことはない。この充実した状況に感謝しつつ、これからも高みを目指して挑戦し続ける。それが今、僕が思い描いている夢です。

　さて、おかげさまで、大みそかの紅白歌合戦への出場が決まりました。今年で１１回目になりますが、年々、重みを感じています。

　年末年始の４大ドームツアーも、準備の真っ最中。先日、マスクを着用したうえでの声出しが解禁になりました。感染対策をしっかりとして思いっきり楽しんでほしい。僕らとしても楽しんでもらえる自信はあります。期待してください。