8割超が「直葬で良い」 家族を思い負担をかけない選択の広がり 本人と周囲が納得できるカタチを

 人生の終わりをどのように迎えたいか。この問いに対する答えは、時代とともに変化している。かつては盛大な葬儀が故人への敬意の表れとされてきたが、近年では「直葬(火葬のみ)」を選ぶ人も増えてきている。インターネットリサーチの株式会社NEXERはこのほど、自由に家族葬と共同で、全国の50代以上の男女500人を対象に「自分の葬儀に直葬を選びたいか」についてアンケートを実施、結果を公表した。

 自分の葬儀について「直葬(火葬のみ)」で良いと思うか聞いたところ、「とても思う」が52.2%、「やや思う」が32.0%となり、合わせて84.2%が直葬を希望している結果となった。一方、「あまり思わない」は9.4%、「まったく思わない」は6.4%にとどまった。8割超が直葬を肯定的に捉えていることから、葬儀に対する価値観が大きく変化していることがうかがえる。

 直葬を選びたい理由では、「家族に負担をかけたくない」が61.0%で最も多かった。「子どもの負担を一番に考えます。お墓もいらない。遺骨も引き取ってもらうところがあれば引き取ってもらえばいいと思う(50代女性)」「家族葬であっても遺族の経済的な負担も多く、弔問客の対応などの精神的負担も多いので、負担が少ない直葬を選びたい(50代男性)」「老齢で社会とのつながりもほとんどないので静かにこの世から去りたい(70代男性)」などの声が寄せられた。

 「費用を抑えたい」が58.9%、「シンプルな形が良い」が42.5%、「身内だけで静かに送りたい」が37.8%で続き、費用面だけでなく、残される家族への配慮が大きな理由となっていることが分かる。

 一方、直葬を選びたくない理由では、「きちんとお別れをしたい」が59.0%で最多。「通夜や葬儀が思い出を共有する場だと思う」が29.5%、「故人(自分)への礼儀として儀式が必要だと思う」が21.8%で続いた。「自分も含めて、誰のお葬式でも火葬までにお別れの時間を持ちたい(50代女性)」「残された家族との別れの会が必要(60代男性)」「大勢の人に見送られてあの世に旅立ちたい(70代男性)」など、故人や遺族がきちんとお別れをする時間を大切にしたいという思いが多く挙がった。

 直葬が広がる一方で、見送り方に求めるものは人によって異なり、どの形が正解というよりも「本人と家族が納得できるか」が大切だと言える。自分らしい最期を迎えるために、早い段階から家族と話し合い、情報を集めておくことも必要だろう。

(よろず~ニュース調査班)

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