2年連続で賃上げ率5％台と言われる今春の春闘。一方で、中小企業への波及効果は限定的とも。働く人たちのホンネはいかばかりか…。株式会社NEXERはこのほど、建設・不動産専門の転職エージェント「株式会社RSG」と共同で、全国の会社員男女500人を対象に「賃上げ」に関するアンケートを実施、結果を公開した。

 調査によると、最近の賃上げ傾向について34.0％が「自分の職場では賃上げがなく取り残されていると感じる」と回答。「職場では何も変わらずに今後も変わらなさそうなので不満が募っている（30代女性）」「大企業しか賃上げしてないし、中間管理職は何も変わらず、仕事が出来ない若手だけが賃上げされ、納得できない（40代女性）」など、約3人に1人が不満を訴える結果となった。

 また「賃上げはあったが、物価上昇のほうが大きいと感じる」も33.6％を集め、「ほとんどの物の値段が上がっているので給料が上がってもそれに追いつけない（30代男性）」「賃上げは感じているが、物価が高すぎて困窮している。特に米やガソリン（30代女性）」といった切実な声が集まった。

 自身の賃上げの有無については、61.2％が「いいえ」と回答。賃上げされたグループも「5％未満」が73.7％と大半を占めた。

 賃上げについての不公平感では、57.4％が「ある」と回答。「格差ができて生活水準の高さの違いがうまれる（20代女性）」「仕事ができなくても在籍年数で一番貰っている人が居るので不公平（30代女性）」といった声が寄せられた。不公平感が「ない」と答えた人からは「資本主義社会なので平等でないのは仕方ない（40代女性）」という意見もあった。

 職場の昇給制度の不満について、51.8％と半数以上が「ない」と答えたが、「給料よりも人間関係やストレスがないことを優先して働いている（30代女性）」「期待してもしょうがないし出世にも興味ない（40代男性）」といったドライな意見も。賃上げの波に乗れず、不安や不満を抱えている人は少なくないようだ。

（よろず～ニュース調査班）