映画監督クロード・ランズマン、92歳で死去

 フランスの映画監督クロード・ランズマンが、パリの自宅で息を引き取った。92歳だった。死因は明らかにされていない。9時間超のドキュメンタリー映画「ショア」で知られるクロードは1925年パリの東欧系移民の家庭に生まれ、大戦中には反ナチス・レジスタンス運動にも加わっている。映画製作に携わる前は、文学と哲学を学び、ジャン=ポール・サルトルやシモーヌ・ド・ボーヴォワールなどフランス知識人とも交流があった。

 クロードの代表作となった「ショア」は、第二次世界大戦中のナチスドイツによるホロコーストの恐怖を、関係者の証言で描き出した作品だ。製作に12年を費やし、1974年から1981年にかけて行ったインタビューは延べ300時間に及ぶ。

 後に自伝の中でクロードは「この映画の主題は死そのものだと言えるでしょう。生ではなく死を描いたのです。12年間、私はショアという闇を絶え間なく見つめてきたのです」と語っている。

 「ショア」は1985年の公開以来、世界各国で称賛を浴び、厳しい映画評論家として知られたロジャー・エバートを「映画史上最も高尚」と言わしめた。

 その後の作品が「ショア」ほどの評価を受けることはなかったものの、クロードは最期まで映画監督として活動を続けた。また、生涯3度結婚し、アンジェリークとフェリックスの2人の子どもがいるが、フェリックスは昨年ガンにより死去していた。(BANG Media International)

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