桂歌丸さん死去 「笑点」司会引き継いだ春風亭昇太「かっこいい方でした」

 落語家の桂歌丸(かつら・うたまる、本名・椎名巌=しいな・いわお)さんが、2日、慢性閉塞性肺疾患のため、横浜市内の病院で亡くなった。81歳。歌丸さんから「笑点」の司会を引き継いだ落語家の春風亭昇太(58)は同日、都内で、独演会後に報道陣に対応。偉大なる先達(せんだつ)への思いを口にした。

  ◇  ◇

 2016年に歌丸さんから日本テレビ系「笑点」の司会を引き継いだ昇太は、東京・本多劇場で行った独演会後に会見を開き、「落語に情熱のある、かっこいい方でした」と声を震わせた。

 劇場ロビーで報道陣に対応した昇太は、この日の昼頃に、笑点スタッフから電話連絡を受け、訃報に触れたことを明かし、「具合が良くないことは聞いていたが、そんなことにならなければいいなと思っていたんだけど」と別れを寂しがった。

 最後に会ったのは4月7日。1日に放送された笑点の前番組「もう笑点」の収録で共演した。「調子がよかったみたいで、ニコニコされていた」という。

 50年以上続く国民的番組を引き継ぐ際には歌丸さんから優しい言葉をもらっていた。

 「『昇太さんの気楽に好きなようにやってくださいよ』と。後輩なのに丁寧語でしゃべってくれる方でね。多分気を遣うだろうなと思って言ってくれたんだと思う」

 共通の趣味である釣りの話題では盛り上がった。体調を崩してから釣りに行くことができなくなった歌丸さんは「『行きてーなぁ。タナゴ釣りならできるかなぁ』とおっしゃっていた」とおもんぱかった。

 人に気を遣う性格ながら、落語家としては自分に厳しかった歌丸さん。昇太は「自分の体調が大変だという思いよりも、お客さんの前に立つんだという思いが強かった。僕たちとしてはゆっくり休みながら仕事をしてほしかったけど、そういう方向には向かなかったんでしょうね」と噺家魂を語った。「残念だけど、かっこいいところを覚えているので、安らかにお休み下さい」と天国に呼びかけた。

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