桂歌丸さん死去 桂文枝「出逢えたことが宝物」

 落語家の桂歌丸(かつら・うたまる、本名・椎名巌=しいな・いわお)さんが、2日、慢性閉塞性肺疾患のため、横浜市内の病院で亡くなった。81歳。

 歌丸さんと公私にわたって親交があった落語家・桂文枝(74)はこの日、所属事務所を通じてコメントを発表。「出逢えたことが私には宝物」と悼んだ。文枝は「師匠は常に不死鳥のようによみがえってこられましたから、この度の入院後も、また高座に復帰されると信じておりましたので、残念でなりません」と悲痛な胸中を明かした。

 歌丸さんは文枝の独演会にも何度も参加した。出番を迎える際に幕を下ろしてスタンバイしていたことを「とても不本意に思っておられた」と振り返った。歌丸さんが「噺家なら出囃子(でばやし)にのって出て行きたい」「酸素ボンベを担いででもと思っても重たいんだよ」と語っていたと明かし、「酸素ボンベを後ろに置いてまで落語を演じた噺家は後にも先にも師匠しか知りません」と生涯現役を貫いた歌丸さんを悼んだ。

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