市川團十郎「襲名」 ベネチア映画祭での日本初快挙に思い「心折れずにこの作品に向き合った方々への賞」
歌舞伎俳優・市川團十郎のドキュメンタリー映画「襲名」(25日公開)がこのほど、第83回ベネチア国際映画祭で日本映画初となる公式独立賞「Cinema & Arts Award」の最優秀作品賞を受賞した。これを受けて團十郎は12日、都内で囲み取材に応じ受賞への思いを明かした。
「襲名」は三池崇史監督による2022年の「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」を捉えた記録映画。同賞は映画と音楽、演劇、舞台など、異なる芸術表現の融合を評価する賞で、同作の歌舞伎という日本固有の舞台芸術を映画として世界に提示したことなどが評価された。
日本初の快挙に團十郎は、「この作品に関わった人たちが、コロナもあって困難もいっぱいあったんですけど、その困難の中でも心折れずに、この作品に向き合った方々への賞だなと思っています」とスタッフ陣に敬意を示した。
同映画祭では、是枝裕和監督による出口夏希&蒔田彩珠のW主演映画「ルックバック」も公式独立賞を3つ受賞しており、「日本人勢が大変このベネチア国際映画祭で健闘していることがとても良かったなと思いますし、私もそれに便乗させていただいて光栄です」と喜びを口にした。
受賞時の長男・市川新之助の反応は、「『あ、そう』って感じでした」と苦笑いしつつ、「とても価値のある体験を彼はさせていただいた。初めて映画作品に新之助が携わって、初めての作品がベネチア国際映画祭にお招きいただき、レッドカーペットも歩かせていただき、しかもすばらしい賞をいただいて、本当に彼はすごいなと」と明かした。
三池監督は受賞について「團十郎の快挙です」とコメントしているが、團十郎は「三池監督の快挙じゃないですか」と反応。「映画は映画監督の世界なので、その中で私は生かされている。そういう意味で、三池監督がこれから世界でさらに飛躍していかれることを切に祈ります」と思いを込めていた。
