中島歩 演技力の秘けつに「自由」あり「思いつきに飛びつけるか」 現在からは想像つかない不遇時代も告白「前は現場にいるだけで」

連ドラ初主演を果たし、飛躍し続ける中島歩(撮影・石井剣太郎)
 「俺たちバッドバーバーズ」から
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 俳優の中島歩(37)は「自由」だ。昨年はNHK連続テレビ小説「あんぱん」で実直なヒロインの夫を演じてロスを起こし、フジテレビ系「愛の、がっこう。」では粘着質な婚約者役を怪演して話題を呼んだ。放送中のテレ東系「俺たちバッドバーバーズ」(金曜、深夜0・42)では、さらなる新境地。連ドラ初主演にして大暴れ中だ。「どれだけ自由にやれるか、思いつきに飛びつけるか」。不遇時代の経験が今、花開いている。

 コーヒー片手に「どうも~」とやってきた中島は、肩の力が抜けていた。184センチの長身だが、圧を感じさせない。聞けば、演じる上で大事にしていることもリラックスだという。

 「前は現場にいるだけで超緊張してました。『間違ったらいけない』『また呼ばれたい』って思いで、芝居もできてるんだかできてないんだか。たぶん、できてなかったし。リラックスしていると出てくるアイデアは違いますわな」

 ゆったりした低音ボイスで真面目に話しているのかと思えば、つかみ所がない。独特な口調がじわじわと、おかしみを感じさせる。

 2025年は、話題作が続いた。「あんぱん」ではヒロインの最初の夫・次郎を演じ、実直な役柄で魅了。続く「愛の-」では、粘着質なキャラがSNS上で「キモい×2」の大合唱を呼んだ。役の振り幅でも鮮烈な印象を与えた1年だった。

 「テレビの影響力の大きさはエゴサで感じますね。『中島歩 カッコいい』って検索して…ウソウソ。今までトレンド入りなんてなかったので、踊らされてる自分が怖いです」

 「俺たち-」で満を持しての連ドラ初主演。元美容師・日暮歩として、裏社会の何でも屋“裏用師”の月白司(草川拓弥)との奇妙な日々を変顔上等で演じている。独特なマレットヘアは自身の発案。時にはあえてセリフを言わないなど、現場で「自由」であることを大事にしているという。

 「台本通りにやりつつ、思いついたこともやっていく。トンチンカンなこともして、それはさすがに『意味わかんない』って言われましたけど。普段から考えているのはどれだけ自由にやれるか、思いつきに飛びつけるか。思いついたらやりたいじゃないですか?」

 美輪明宏に見いだされ、24歳の時に舞台「黒蜥蜴」でデビュー。翌年には朝ドラ「花子とアン」に出演するなど、とんとん拍子だったが、すぐに勢いは止まった。20代後半は舞台の稽古で「ボロカス」に言われる日々。愛のむちが血肉となり、培った引き出しが「自由」の土台となっている。

 「稽古場でずっとボロカス言われてたけど、マジでやっておいてよかった。同世代で、同じ演出家に全然(指摘を)言われなくて仕事がなくなっていくのとか見てたので。残酷ですよね。そこで培ったものをたまたまテレビでやっている感じはあります」

 お茶の間に「中島歩」を印象づけた昨年を経て、今年はどんな1年になりそうか聞くと「テレビの影響力に味を占めちゃったので」と笑い、続けた。「みなさんに知っていただくことが本望でございます。硬派な正統派イケメン…なのに変幻自在で大注目の…彼に仕事をさせなければいけない。日本の芸能界は彼を頂点にすえることになるであろう…って記者さんの言葉でお書き下さい」。ニヤリとまとめた中島は、最後まで捉えどころがなかった。

 ◇中島歩(なかじま・あゆむ)1988年10月7日生まれ。宮城県出身。明治の文豪・国木田独歩の玄孫で、名前の「歩」は一文字もらったもの。日本大学藝術学部時代にモデルとして活動を始め、2013年に美輪明宏演出・主演の舞台「黒蜥蜴」では俳優デビュー。主な出演作は映画「偶然と想像」「ルノワール」など多数。今年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」には、浅井長政役で出演する。

  ◇  ◇

 「俺たちバッドバーバーズ」は30日深夜に第4話が放送される。裏用師・月白(草川)とケンカし、同居している理容室を飛び出した日暮(中島)は、不審な男たちを発見。男たちが襲撃しようとしていた高校生・風磨(原田琥之佑)を助け、理容室に連れて帰る。風磨から事情を聞いた日暮は、闇金事務所に乗り込んでいく。

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