【山田美保子のミホコは見ていた!】「好きなアナウンサー」は“自分”を出せる人ばかり
今年も「好きな女性アナウンサーランキング」(オリコン調べ)に続いて「好きな男性アナウンサーランキング」(同)が発表され、それぞれTBSの田村真子アナと南波雅俊アナが1位に輝いた。
他にも江藤愛アナや赤荻歩アナ、杉山真也アナ、南後杏子アナ、宇賀神メグアナらTBSの躍進が大いに話題となったが、他局も含め、ベストテン入りしたアナの多くは朝ワイドの顔。習慣として観る番組に出演するアナに、視聴者=投票者は愛着をもっているようだ。
午後ワイドや夕方や夜のニュースを担当するアナに比べ、朝ワイド出演アナは圧倒的に自分の言葉で話す時間が多く、特に、お笑い芸人に囲まれ、ゲームを仕切ったり、時には自身も参加したりする「ラヴィット!」担当アナは素顔を披露する機会に恵まれている。
アナウンサーというのは長年、“自分”を出したり、意見を言ったりしてはいけないと厳しく指導されてきた。
フリーになってもそのクセがなかなか抜けず、司会者から質問されても質問で返してしまったり、他のコメンテーターに振ったりしているのを度々見かけるのはそのせいだ。そうした中、近年は自分の意見を自分の言葉で伝えるアナが人気を博し、同ランキングで殿堂入りを果たしている日本テレビの水卜麻美アナやTBSの安住紳一郎アナは、まさにそのタイプ。
また、同期の羽鳥アナが同ランキングで1位になったニュースを“部外者”のような顔をして伝え続けた藤井貴彦アナが初めてベストテン入りしたのは、新型コロナウィルス禍、「news every.」(日本テレビ系)で視聴者に寄り添ったコメントをし続けたことが評価されたときだった。
もちろん、アナウンス技術や生放送での対応力、取材力などは求められ、ランクインしたアナは皆、それらの評価も高い。“いじられキャラ”のように見えるフジテレビの上垣皓太朗アナは、この一年で、取材力をさらにアップさせたし、圏外からランクインした日テレの辻岡義堂アナは滝汗をかきながらの確実な現地リポートが大人気だ。
そして前回の2位から念願の1位に輝いた南波アナはB’zの稲葉浩志のモノマネがあまりにも有名だが、東京五輪の前、NHKからTBSに引き抜かれた逸材で、特にスポーツ実況には定評がある。
とは言え、同ランキングの順位に浮かれたり、逆に落ち込んだりしないでほしいと思うのも事実。見ている視聴者は、ちゃんと見ているのだから。
