「サンモニ」識者、高市早苗氏の勝因「丸くなったと議員に安心感」と指摘 保守層と現実路線の間で「軸足どう置くか、間違えたら行き詰まる」
TBS系「サンデーモーニング」が5日放送され、自民党総裁選で高市早苗氏が新総裁に選出されたことについて取り上げた。
高市氏は4日の総裁選で、1回目で党員票で他候補から大きくリードを奪い1位。小泉進次郎氏との決選投票でも議員票と党員票の合計185票で、156票の小泉氏を破って勝利した。
「報道1930」キャスター編集長の松原耕二氏は「前回は決選投票で反高市票がまとまって石破さんに流れたということで逆転が起きた。今回も高市さんが1位で、小泉さんが2位。“でも、やっぱり最後は小泉さんだよね”っていうのが下馬評だった」と述べた。
「もちろん党員票で圧勝したこと、麻生さんが動いたことはものすごく大きかったんだと思います。ただベースにあったのはトランプ氏が間もなく来る中で、小泉氏で大丈夫なのかと議員心理が広がってたんです。だから(3位の)林(芳正)さんも伸びてた」と小泉氏へ対する不安感が作用したと話した。
勝敗を分けたポイントについて「小泉さんは総裁選で自らの持論を封印して、特徴が失ってしまって色がなくなってしまっていた。一方の高市氏も靖国を前回参拝する言いながら、今回封印したりして。独自色を失ったように一瞬思ったんですが、議員からしたら外交メチャクチャになるんじゃないかという前回と違って、高市さん丸くなったなという安心感があるんだろうと思います。それが最終的に、石破さんに前回流れたようなことにならなかったんだと思う」と分析した。
しかし一方で懸念についても言及。「麻生さんがああいう動きをしたということで古い自民党の体質をまざまざと見せつけたし。これは人事にもあるかもしれない。しかも政治と金の問題は決着済みだという立場」とマイナス要素を指摘した。
連立相手の公明党が懸念を表明するなど他党との連携についても課題を残している。「自らの支持基盤である保守層と現実路線の間で軸足をどう置くかというのがものすごく大事で。これを間違えると早い段階で行き詰まる可能性もある」と述べた。
