７月３０日に８４歳で亡くなった芸能事務所「ケイダッシュ」の会長・川村龍夫さんの告別式が６日、東京・護国寺で行われた。同事務所に所属する俳優の高橋克典（６０）が弔辞でこれまでの感謝を伝えた。

　高橋は「川村会長、長きにわたりお疲れさまでした。よどみなく、まっすぐに、明るく、熱く、強く、野太い柱として真っ向生きる男の生きざまを見せていただきました」と述べた。

　「今から３０年前の売れない歌手時代、ある方から突然、何月何日何時に西麻布のキャンティーに行けと言われて。何事かとその場に向かおうと、そこにはパンチパーマにくりっと上がったまつげの、眼光の鋭い方が１人こちらを見据えておりました。これがザ・芸能界のマネジャーかと思いながら、目をそらしたら負けだとばかりに、その方に初めてのごあいさつをすると。『おう、川村だ。事務所を立ち上げてな、おまえおれがやるから』。有無を言わさぬその一言でなぜか役者人生が始まりました」と出会いを回想した。

　「考えてもみなかった役者生活は、いろんなことがありました。でも、そこではたくさんのかけがえのない出会いをいただき、今ではその深い魅力を知ることになりました」と感謝。「会長、もうあの笑顔、ポジディブなエネルギーに触れることができなくなると思うととてもさみしいです。しかし、これまでの時間にあなたが見せてくださった気骨や、お人柄、その生きざまは忘れません、どうぞ、これからも変わらず私たちを見守り、時には気合を入れてください。川村会長、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました」と最後は声を詰まらせて締めくくった。