堺正章 ケイダッシュ川村会長の辣腕は「思い込み」にあり 芸能界屈指のプロモーターの凄さ語る

 先月30日に出張先で急逝した大手芸能事務所・ケイダッシュの川村龍夫会長(享年84)の通夜が5日、東京・護国寺で営まれた。関係者ほか、芸能界から堺正章、高橋克典、渡辺謙、郷ひろみ、和田アキ子、内田有紀、小栗旬、小池栄子、小林幸子らが2500人が参列した。数々のトップスターを育て挙げ、日本の芸能界の礎を築いたプロモーターである“親”との別れを惜しんだ。

 焼香を終え、囲み取材に応じた堺は「頭が混乱している」と第一声。川村会長が亡くなる1週間前に会ったとして、「全然元気だった。彼は段々弱っていくタイプではない。張りのある人間でしたから、弱みを見せるのもイヤなタイプで、まだまだ元気にやってもらえるんだろうなと思っていた。(訃報の)電話がかかってきて、相当重い物が頭に落ちてきた衝撃を受けた」と絶句した。

 10年前に大阪帰りの川村会長から電話がきたという。「堺。一人で笑うのはもったいないから、一緒に笑ってくれ」。若手マネージャーが新幹線にふんぞり返って座っているのを見て「そういう態度で座っているんじゃない」と喝を入れた所、よく見たら別人だったという。別の日には、別の車に乗り込んでも、しばらく気付かなかったことがあることを明かした。

 長らく仕事をともにしてきた立場として、川村会長の思い込みしがちな性格を指摘しながらも「思い込みはすごく大事。この卵は絶対大きな物になる。思い込みで自分を信じ、相手も信じ、伸びていくことをやってきた人。(芸能界は)イメージが大事な世界ですから」と芸能界屈指のプロモーターである所以に納得の表情。「彼はすごく芸能界に向いている希有な人間。もったいない。もっと新しい人を輝かせて欲しかった」と急逝を悔やみつつ、「ゆっくり休んでくれと言うしかない。日々闘っていましたから」と願っていた

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