俳優の浜中文一が２８日、大阪市内で１０月４日初日の主演舞台「大阪は踊る！」（１２日まで、大阪松竹座）の取材会に、共演の有沙瞳、松本梨香、前田耕陽、海原はるか、曽我廼家寛太郎らとともに出席した。

　突如、道頓堀に石油が湧き出て、お祭り騒ぎとなった街に政府による油田差し押さえ計画が勃発。奇想天外な発想の高遠響の小説を初めて舞台化する。浜中は自身が演じる大阪市役所職員に関して、「台本を読んでいて、何かかわいそうやなって。今のところかわいそうです」と印象を語り、共演者たちを笑わせた。

　浜中にとっては地元大阪、さらに関西ジュニアの時代から約２０年間立ち続けた大阪松竹座の舞台なだけに「帰ってくることができて、非常にうれしい」と喜びを語った。「本当に家みたいな感じでくつろいじゃう」劇場の、特にお風呂がお気に入りだといい、「いろんな劇場のお風呂に入ってきましたけど、やっぱりいいですよね」と、笑顔を見せた。

　今回はホームグラウンドに共演者を迎え入れるが、座長としての役割を問われると「いや、無理です」と即答。元宝塚、声優、お笑い芸人と個性派ぞろいの共演陣を前に「先輩方がそれぞれで責任を持っていただいて。勝手に言い合っていただいて」と、放任を宣言して笑いを誘った。「僕は一役者として舞台に立つだけ。逆に先輩方の力をお借りしたいと思っています」と、一丸を誓った。