歌舞伎俳優・片岡我當さん死去、90歳 十五代目片岡仁左衛門の兄

 片岡我當さん ©松竹
十三世片岡仁左衛門二十七回忌法要を行った(下段左から)片岡仁左衛門、片岡我當さん、片岡秀太郎さん(上段左から)片岡千之助、片岡孝太郎、片岡進之介、片岡愛之助=2020年1月
父の十三代目片岡仁左衛門の死に兄弟の結束を誓う片岡孝夫(現、十五代目仁左衛門)、片岡我當さん、片岡秀太郎さん(左から)=1994年3月
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 歌舞伎俳優の片岡我當(がとう)さん(本名・片岡秀公)が5月11日午後4時37分に都内病院で肺炎のため亡くなっていたことが17日、発表された。90歳。葬儀・告別式はすでに密葬で執り行われた。

 十三代目片岡仁左衛門さんの長男。1940年に初舞台。若き頃、二代目尾上松緑さんに師事したことで江戸の荒事を学び、「車引」の梅王丸なども演じた。朗々たるせりふ回しに、スケールの大きな舞台姿、誠実な人柄を映す滋味にじむ演技で、幅広い役どころを勤めてきた。

 上方歌舞伎の継承にも尽力。最後の舞台は、2020年2月に歌舞伎座で行われた十三世片岡仁左衛門二十七回忌追善狂言「八陣守護城」の佐藤正木清役だった。

 次男は2021年に79歳で亡くなった片岡秀太郎さん。三男は人間国宝の十五代目片岡仁左衛門(81)。

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