学歴詐称疑惑の伊東市長・田久保真紀氏 市職員に謝罪 東洋大は除籍学生への卒業証書授与あり得ない

 会見で頭を下げる田久保真紀氏=7日(提供・共同通信社)
 法学部がある東洋大学の白山キャンパス
 記者団の取材に応じる静岡県伊東市の田久保真紀市長
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 学歴詐称疑惑などが問題視され、早期の辞任を発表している静岡県伊東市の田久保真紀市長(55)が8日、市役所内で市職員に謝罪した。市によれば、問題が発覚した今月2日以降、市への苦情電話が1150件超に上っているという。田久保氏は東洋大を除籍処分になったことを認めた上で、7日の会見では自身が所持する卒業証書を「本物だと思っている」と発言したが、東洋大は8日、デイリースポーツの取材に対し、除籍学生への卒業証書授与の可能性を否定した。

 田久保氏は午後5時ごろ、大会議室に集まった約100人の職員に、学歴詐称疑惑などで迷惑を掛けていることについて「申し訳ありません」などと謝罪した。進退については早期辞任を、卒業証書やアルバム、卒業証明書の扱いについては地検への提出を明言し、7日に行った記者会見と同じ内容を改めて説明した。職員によると、謝罪は約5分間で、終始淡々としていたという。

 謝罪は非公開。終了後、記者団に「私の一身上の都合で職員に不安と迷惑をかけた」と話した。

 疑惑が発覚した2日以降、市に寄せられた苦情電話は1150件超。この日も約200件の電話があり、「ごくごく一部、激励の声もありますが、ほとんどは苦情」(市職員)だという。メールは「まださばき切れていない」と、相当の量であることをうかがわせた。

 田久保氏は7日の会見で東洋大を除籍されていたと改めて告白し、早期に辞任して出直し選挙に出馬することを表明した。「卒業証書」は上申書とともに静岡地検に提出すると説明。「調査等についての結果は検察の捜査に全てお任せしたい」とした上で「私の中では本物であると思っております」と明言した。同席した弁護士は、田久保氏が伊東市民から公職選挙法違反などで刑事告訴されたことに触れ、重要な証拠物であるとして公開できないと主張した。

 東洋大の広報課は、デイリースポーツの「除籍になった学生に本物の卒業証書を授与するということはあり得るのか」との問いに「そのようなことはございません」とはっきり回答。一方、田久保氏に対し、ミスで除籍した可能性やミスで卒業証書を授与した可能性については「個人の学籍状況は個人情報としております。本質問を含めて、回答は控えさせていただきたく存じます」とするにとどめた。

 田久保氏が除籍となった理由についても、同様に「個人の学籍状況は個人情報としておりますことから、回答は控えさせていただきたく存じます」とするにとどめた。

 もっとも、過去に卒業要件を満たさず中退および除籍となった学生に対し、誤って卒業証書を授与したことはあるかという問いに対しては「そのようなことはございません」と、こちらもはっきりと否定した。

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