【山田美保子のミホコは見ていた!】「最後から二番目の恋」続編に期待 多くの人の胸に刺さる極上の大人の会話劇

 4月期の連ドラが最終回ウィークを迎え、11年ぶりに復活し、TVerでの再生回数が累計2400万回を突破したり、お気に入り登録TOPとなったりしたことでも話題になった「続・続・最後から二番目の恋」(フジテレビ系)も23日が最終回だ。

 第1期と第2期は木曜劇場枠だったが今回は月9。元々のファンはもちろん、第3期が初見となる視聴者や若者らにも反響を呼び、「過去のシリーズを見直したい」「聖地巡礼したい」と言わしめた。Xでは「来週で終わってしまうの寂しすぎる」「最後はハッピーエンドなのかな」「スペシャルでもいいのでやってほしい」など名残惜しさを隠しきれないポストで溢れている。

 同作の魅力を一言で表すなら、脚本の岡田惠和氏による極上の大人の会話劇が多くの人の胸に刺さるということに尽きる。

 岡田氏の本には、それぞれの登場人物の人生の光と影にやわらかな照明をあて、全員を主役にしてしまう温かさがあるものだが今作はその真骨頂。日々、仕事に追われている人にも、家族や恋愛で悩みを抱えている人にも、鬱々とした日々から何とか突破しようとしている人にも「刺さる」台詞が満載で、観終えたときには自分も他人も応援したくなるのである。

 だからリアタイもするけれど再生して一度でも二度でもこの世界観に浸りたい。そんな気持ちにさせてくれる作品にはそうは出会えないと思う。

 改めて見渡せばキャストも実に豪華。「全員が揃わないと続編はやらない」と関係者が思っていたというように、本当に11年前のキャストが再集結し、さらに三浦友和と石田ひかりが加わり、小泉の両親役を小倉蒼蛙と三田佳子が演じたことも大いに話題となった。

 岡田氏より若い監督やプロデューサー、スタイリストから、持ち道具担当らまでが作品に愛情を注ぎ、細部にまでこだわるのも見どころの一つだ。

 たとえばヒロインの小泉今日子の仕事着や小物、アクセサリー、部屋着などは大人の女性が読む女性誌で特集され、問い合わせが殺到していると聞くし、ロケ地・鎌倉の銘菓であり、作中に度々登場する「豊島屋」の鳩サブレーは再注目され、“鳩三郎”のキーホルダーは売り切れになっている。

 小泉今日子と中井貴一が歌う「ダンスに間に合う」の原曲を歌う「思い出野郎Aチーム」の劇中への登場のさせ方も見事だったしMVへの切り替えのタイミングも絶妙だった。何を隠そう、筆者もロスが怖くてたまらない。続編を期待している。

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