ＡＫＢ４８の村山彩希（２８）が１５日、東京・秋葉原のＡＫＢ４８劇場で卒業公演を行った。劇場公演歴代最多出演回数を１３５８回まで伸ばし、“シアターの女神”としてのステージを終幕させた。

　劇場が赤と黄色のペンライトに包まれた。アンコールでは赤のドレスで登場し、自身のソロ曲「ゆいりー」を涙を浮かべながら歌い、最後はメンバー全員で「シアターの女神」を熱唱。「この日のことは死んでも忘れない。最高の一日でした」と笑顔も見せた。

　劇場にささげた１４年間だった。シングルの初選抜は加入から６年以上経過してからで、シングル表題曲でのセンターは一度もなかった。それでも、“会いに行けるアイドル”の原点となる劇場に誰よりも立ち続けることでも人気メンバーとなれることを証明した。

　卒業後は芸能界からの引退も考えた。それでも、「芸能活動を続ける」と考え直すきっかけになったのはファンの存在だった。「普通の女の子の私が卒業コンサートとかをやらせてもらえるとは思っていなかった」と感謝した。

　この日は２８歳の誕生日。「この先も皆さんに成長した姿を見せたいと心が決まった。ありがとう。わがままを言いますと、これからのＡＫＢ４８と村山彩希の応援をしてほしい」。愛するグループ、劇場に別れを告げ、新たな挑戦に旅立った。