93歳の山田洋次氏 8年ぶり再演の前進座歌舞伎に「せりふが聞こえなくなるほど笑える舞台を」

 トークを行う山田洋次氏
 熱心に指導する山田洋次氏
 (前列左から)曽我廼家寛太郎、山田洋次氏、柳生啓介、(後列左から)河原崎國太郎、嵐芳三郎
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 映画監督の山田洋次氏(93)が13日、都内の前進座稽古場で監修・脚本を務める前進座歌舞伎公演「裏長屋騒動記」(5月30日~6月8日、東京・池袋サンシャイン劇場)の制作発表に臨んだ。

 山田氏が古典落語「らくだ」と「井戸の茶碗」を原作にした脚本を書き下ろし、歌舞伎世話物に仕立てた舞台作品。山田氏は「落語というのは人間を正確にデッサンする。伝統的な歌舞伎の演じ方と同時に、リアリズムの演技をちゃんと結びつけないと笑える舞台にならないんじゃないか。思わず笑ってしまって、俳優さんのせりふが聞こえないような、そんな楽しい舞台を何とかつくりあげたい」と意気込んだ。

 同作は2017年に初演を迎え、再演にあたって配役を一新。主人公・屑屋久六を柳生啓介(64)が務め、客演として松竹新喜劇の曽我廼家寛太郎(66)が出演する。客演について、山田氏は「コメディアンが1人いると助かる。僕は渥美清という天才的なコメディアンと長い間仕事をしたから、大切な役目をよくわかっているつもり。寛太郎さんは松竹新喜劇の中でも傑出したコメディアン。またぐっと色合いの違う作品になるだろうと思っております」と期待を込めた。

 山田氏は稽古が始まると、熱心に一人一人の演技を見て、立ち位置から表現の深さまで細かく指導。立ち上がるほど熱が入る場面もあった。

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