布袋寅泰「自分のシルエットを見ただけで布袋のサウンドが聞こえてくる」10代から掲げた理想「結果的にそうなってきた」
ギタリストの布袋寅泰(63)が18日、都内で行われた「VANTAN MUSIC ACADEMY 開校PRイベント」に出席した。
今回は「バンタン×ユニバーサル ミュージックのデジタル特化型音楽専門校」として26年4月に開校予定。布袋は同校の特別顧問に就任することも決まった。
入学検討者とともにこれまでのアーティストとしての道のりとともに約6年間の活動となったロックバンド・BOØWY時代も振り返った。布袋は「ブレークしたのは最後の2年。初めの4年間はもう何をやっても空回り」と語り始め、「でもその時間が結局は良かったと思う。なんで自分たちの音楽が伝わらないんだろうか、もっとこうやってみようとか、いろんなトライをライブハウスの前にいるお客様の反応を見ながら乗り越えてきた」と必要な時間だったという。
その上で「結束も固かった。単純にかっこいいバンドだったと思います」と下積み時代があったからこそたどり着いた唯一無二のバンドだったことを強調した。
解散後はソロ活動も行い、拠点を英・ロンドンに移すなど挑戦を続けてきた。「僕は楽器を弾くので常に楽器との対話というか、自分の中が空っぽでも実際にギターを手にして、抱きしめると何か楽器の方から語りかけてくれる。それでずっと乗り越えられてきたような気がします」と話し、「自分の描いた理想は自分のシルエットを見ただけで布袋のサウンドが聞こえてくるような、そんなギタリストになりたい。もう10代の頃からそんな偉そうなこと言ってましたけど結果的にそうなってきたんじゃないかな」と手応えを得ている。
入学検討者も見つめる前で今後の夢を問われた布袋は「夢や野望というようなものがないかもしれない。でもまだゴールには程遠いような気がします」と答え、「プロセスの方が大切なんじゃないかと最近は思います。ヒットすること、チームとともに成功を得るというのはすごくダイナミックな喜びはあるけれども、それが継続することはなかなか難しい。時には挫折したり自分の中から何も生まれなくなって苦しんだり、でもそれも自分を豊かにしていくプロセスだったと。だから、もの作りだけじゃなく、ちょっと大人になって人生はそのプロセスを楽しむために時間は流れるんだなというふうに最近は思います」と考えを伝えた。
