「金八先生脚本」小山内美江子さん死去 武田鉄矢「私の人生を貫く心を作ってくれた作品でした」

 小山内美江子さん
 小山内美江子さん(右)と記念写真に収まる武田鉄矢(左)=武田鉄矢提供
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 ドラマ「3年B組金八先生」、NHK連続テレビ小説「マー姉ちゃん」、大河ドラマ「徳川家康」などで知られる脚本家の小山内美江子(おさない・みえこ、本名笹平美江子=ささひら・みえこ)さんが2日午前、老衰のため死去した。長男で俳優・映画監督の利重剛が公式HPで明らかにした。94歳。横浜市出身。葬儀は家族で行った。

 小山内さんは1979年に放送が開始されたTBS系「3年B組金八先生」の脚本を、04年開始の第7シリーズ途中まで執筆。中学生の妊娠や校内暴力といった時代性のあるテーマを取り上げ、ドラマは大きな話題となるなど人気作になった。

 利重は自身の公式サイトで「老衰による穏やかな逝去でした」などと報告。そして「やりたいことをやり、言いたいことを言い、多くの人々に愛された、幸せな人生だったと思います。生前のご厚情を深く感謝いたします。本当にありがとうございました」と続けた。

 代表作の「金八先生」シリーズでのメンバーたちも、小山内さんをしのんだ。主演を務めた武田鉄矢(75)は「長いお付き合いでした。32年に渡り、描き続けてくださった『3年B組金八先生』は私の人生を貫く心を作ってくれた作品でした。初めてお会いした日から、最後にお別れした日まで、これからその32年をゆっくり振り返り、何度も何度も思い返そうと思います」とコメントした。

 また第1シリーズ「十五歳の母」で同級生(杉田かおる)と恋に落ち、妊娠、そして父親となる難役を演じた鶴見辰吾(59)も「小山内先生は、恩師であり、母であり、心の羅針盤たる人でした。何十年も前に出演した金八先生の生徒役のみんなをいつまでも、お気にかけていてくださいました」などとしのんだ。

 脚本家として「金八先生」シリーズ以外にも「徳川家康」「翔ぶが如く」など数多くの作品を手がけた。その一方で、90年代から国際的な教育支援活動にも精力的に取り組んだ。湾岸戦争に際し、海外ボランティアとしてヨルダン難民キャンプに出向いた経験などから、NPO法人「JHP・学校をつくる会」を設立。代表理事を務め、カンボジアを中心に約400棟の学校を建てる活動などに携わった。昨年10月には同法人の創立30周年を祝う祝賀会に、小山内さんも参加をしていたといい、若者と関わり続けた生涯だった。

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