藤井聡太七冠 八冠王手 地元対局で敗色濃厚から大逆転 次局は来月11日、京の地で夢つかむ!

 永瀬拓矢王座に終盤で大逆転勝利した藤井聡太七冠(日本将棋連盟提供)
終盤で逆転勝利し、笑顔で対局を振り返る藤井聡太七冠
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 将棋の第71期王座戦五番勝負の第3局が27日、名古屋マリオットアソシアホテルで行われ、藤井聡太七冠(21=竜王・名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖)が永瀬拓矢王座(31)に81手で勝利した。敗色濃厚の展開から大逆転白星をつかみ、シリーズ成績を2勝1敗とし、前人未到のタイトル全八冠制覇に王手をかけた。

 地元・愛知県対局で大きな注目が集まる中、九死に一生の大逆転劇で、藤井七冠が偉業にあと1勝と迫った。「負けの形だと思っていた」という状況から、ギリギリで拾った白星だけに表情は晴れなかった。

 序盤から後手番の永瀬王座にうまく立ち回られた。珍しい雁木に組んだ永瀬王座の戦型に、「考えたことがなくて、どう構想を立てるか難しいと思っていた。本譜はすぐに仕かけていったけど、すぐに対応されて自信のない展開にしてしまった。序盤に工夫の余地があったかなと感じています」と反省しきりだ。

 手数が少なく濃密な中盤戦、永瀬王座に端攻めで突破され、リードを徐々に拡大された。藤井七冠は「こちらが攻めていった手に対して、的確に対応されてしまって、少しずつ苦しい状況になった」と振り返った。

 しかし苦境の中でも、諦めずに勝負手で必死に対抗。それが実ったのか、最後の攻め合いで見せた永瀬王座のスキに的確に応手して、逆転に成功。両者1分将棋に突入しても、藤井七冠はほぼミスなく投了へと追い込んだ。「本局は結果は幸いしましたけど、序盤から押されてしまってかなり苦しい将棋だった。内容をよくできるように意識して臨みたい」と気を引き締めた。

 勝負の第4局は10月11日、京都市「ウェスティン都ホテル京都」で指される。勝てば史上初の八冠が誕生する大一番で重圧もひとしおだが、「意識せずに指せればと思います」と自然体で臨む。研究パートナーの永瀬王座に苦戦が続く中、歩んできた八冠ロードもあと1勝。京の地で夢をつかみ、笑顔を咲かせる。

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