橋幸夫、完全燃唄 80歳誕生日の3日に歌手引退「やり残したことない」 ラストコンサートで63年の歌手生活に幕

 ファンに別れを告げる橋幸夫(撮影・金田祐二)
 熱唱する橋幸夫
 吉永小百合(左)と「いつでも夢を」をデュエットする橋幸夫=2010年6月
3枚

 80歳の誕生日を迎える今月3日を最後に歌手活動を引退する橋幸夫(79)が1日、東京・浅草公会堂でラストコンサートを開催した。喉の衰えを引退理由に挙げていたが、衰え知らずの伸びやかな歌声で全29曲を披露し、万雷の拍手の下でマイク納め。最後まで涙は見せずに笑顔を貫き、63年に及ぶ歌手人生に終止符を打った。開演前には取材に応じ、ラストコンサートを迎えた心境と今後の活動について語った。

  ◇  ◇

 デビューから2万2948日。芸能界に輝かしい歴史を刻んだ「御三家」の一人、橋がマイクを置いた。

 会場を埋め尽くしたファン1000人の拍手と「橋さ~ん!」という声援に迎えられ、はかま姿で登場。デビュー前にオーディションで歌い込んでいたという「人生劇場」から披露し、歌手人生をたどるようなステージを開幕させた。

 開演前、橋は「寂しさはない。皆が泣いちゃうと泣いちゃうかもしれないけど、精いっぱいやらせてもらいます」と清清しい顔を見せ、60年以上も歌手道を突っ走ってきた自身を「よくやってきたと言いたい」とねぎらった。

 コンサートは三部構成で、代表曲「恋のメキシカン・ロック」「潮来笠」など全29曲を披露。ラストソングは吉永小百合とのデュエット曲「いつでも夢を」を選択し、ファンとの大合唱で歌い納めた。

 昨年、京都芸術大学通信教育部書画コースに入学。3日に傘寿を迎えるが、大学生として学び続けている。今後については「アーティストからアートに。書道や書画をしたい。全国で個展をやりたい」と熱望。音楽のアーティストから書画の“アーティスト”に転身する構えだ。

 デビューからこの日までにコンサートの観客動員数は300万人を記録。朗らかな歌声で昭和、平成、令和と時代を超え、人々の心を豊かにし続けた大スターは「感無量でやり残したことはない」とキッパリ。“完全燃唱”を終え、第二の人生へと踏み出した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス