藤井聡太竜王ノーミス!最年少六冠へ圧巻発進 渡辺明棋王に攻める間与えず子供たちに強さ見せた

 子どもたちが見学する中、対局する渡辺明棋王(手前右)と藤井聡太五冠(代表撮影)
 棋王戦5番勝負の第1局で、子どもたちが見守る中、次の手を考える藤井聡太五冠(代表撮影)
 棋王戦5番勝負第1局、昼食後に対局が再開され盤面を見つめる渡辺明棋王(代表撮影)
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 将棋の第48期棋王戦五番勝負第1局が5日、長野市「長野ホテル犀北館」で開幕し、藤井聡太竜王(20=王位、叡王、王将、棋聖との五冠)が渡辺明棋王(38=名人との二冠)に125手で勝利。盤面全体で戦いが勃発し、難解な局面が続いたが、渡辺棋王に攻める間も与えず快勝。約1年ぶりのタイトル挑戦で、最年少六冠に挑む藤井竜王は、幸先良く先勝を飾り、「よいスタートが切れた」と安どの表情を見せた。

 ノーミスの圧巻の差し回しで、最年少六冠へ力強く前進した。

 連勝が続く先手番をひき、角換わり腰掛け銀へ。中盤に入ると、藤井竜王は端攻めで渡辺棋王の飛車を押さえ込むことに成功した。「空振ってしまう可能性もあるけど、速い攻めが必要」との判断で桂馬を使った意表の手や、垂れ歩などを駆使し、2筋も突破して挟撃体制に。「勝負どころがどこだったか分からなかった」と渡辺棋王に言わしめるほど、盤面を広く使って追い込んでの快勝。先手番連勝も23に伸ばした。

 難解な局面の連続を乗り越えての勝利に笑顔はない。「中盤から盤面全体での戦いになり、判断に迷う局面が多かった。どういう方針で指すのか一局を通して難しかった気がします」と振り返った。一方で「よいスタートが切れたかなと思う。先後が決まっているので、第2局に向けてしっかり準備できればと思います」とストレート奪取に静かに闘志を燃やした。

 五冠達成者は藤井竜王を含め過去4人いるが、六冠以上は羽生善治九段(52)のみの“天才の領域”だ。藤井竜王が達成すると、羽生九段の記録・24歳2カ月(94年)を3年以上、大幅更新する。

 A級順位戦も首位をキープしており、今年は名人、王座への挑戦の可能性も残されている。昨年は初の1億円プレーヤーとなり、王将戦では羽生九段との世紀の一戦で盛り上げるなど、名実ともに“将棋界の顔”となった。羽生九段を超える史上初の八冠となるべく突き進む。

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