宝塚歌劇団宙組の若手スター・鷹翔千空（たかと・ちあき）が５日、兵庫・宝塚バウホールで、バウ初主演作「夢現（ゆめうつつ）の先に」の初日を迎えた。

　毎晩、悪夢にうなされ、夢の中へと入っていった“僕”を演じた鷹翔。その夢の中で亜音有星（あのん・ゆうせい）演じる“彼”と出会う。夢の世界にいたのは“彼”のしもべとも友人ともいえる白い羊たちや、現実世界で気になる女性にそっくりな“彼女”（山吹ひばり）ら住人たち。彼らに勇気をもらった“僕”はいつしか現実世界に立ち向かっていく。

　鷹翔は１０１期生として、１５年に首席入団した期待の星。１７５センチと舞台映えする容姿と、三拍子揃った男役として、早くから注目されてきた。宙組に配属後は４年目に「天は赤い河のほとり」新人公演に初主演している。今回もその実力を遺憾なく発揮。若い生徒が多い舞台をグイグイと引っ張り、得意の美声も響かせた。

　作・演出はこれがバウ作品デビューとなる生駒怜子氏。僕と彼の友情、そして彼女との恋を巧みに交わらせている。

　１６日まで。