ＮＨＫ大河ドラマ「鎌倉殿の１３人」は次回１０月２日に第３８回「時を継ぐ者」が放送される。執権北条時政（坂東彌十郎）を、息子北条義時（小栗旬）が排除に動き、時政と継母りく（宮沢りえ）が強引な鎌倉殿の交代で権力奪還を狙う暴挙に出て、物語は山場を迎えるが…。

　北条分裂危機の中で、前回第３７回では、義時と悪女疑惑がある後妻のえ（菊地凛子）に子供ができたことが、さらりと描かれた。最序盤、義時に評議から外された時政が、のえの祖父二階堂行政（野仲イサオ）を企みあって呼び出した際に、腹探りの上っ面の会話の中で、義時・のえ夫妻について時政が「うまくいっているようじゃな」と言うと、行政が「ややこもできたとのこと」と返した。会話は、そのまま時政が、義時に隠れて時政名義で下知状を書けと圧力をかける本題に入った。

　聞き逃しそうな一言だったが、ネット上は「ややこ、まじか」「ややこ？！政村くん生まれたの？！」「のえさん…ややこ出来たの？」「ホンマか？」「時政パパには報告していなかった」と驚きの反応が相次いだ。

　たしかにのえは、自身の本性を義時に告げ口しようとした泰時（坂口健太郎）の前で、突然「ううっ！」と手で口を押さえ、おなかをさすりながら泰時をチラ見する露骨アピールもあったが、「二日酔い疑惑」「嘘くさい」との指摘もあがっていたが…。

　のえは祖父行政に、「必ずや男子を産んで、その子をいずれは北条の家督にしてみせます！そうでなければ、あんな辛気くさい男に嫁ぎません！！」と宣告していた。

　義時の継室・伊賀の方は、畠山重忠が討たれた日に息子政村をうんだとも伝わる。義時没後の権力闘争に巻き込まれるも、後に鎌倉前中期の幕府の長老として、繋ぎの７代執権を担うなど、大重鎮として北条を支えたとされる。

　【第３８回「時を継ぐ者」】

　激しさを増す北条親子による主導権争い。

北条時政（坂東彌十郎）とりく（宮沢りえ）は、三浦義村（山本耕史）に命じて源実朝（柿澤勇人）を屋敷へと連れ込み、鎌倉殿の座を娘婿・平賀朝雅（山中崇）へ譲るように迫る。対する義時（小栗旬）は、泰時（坂口健太郎）、時房（瀬戸康史）、八田知家（市原隼人）らを引き連れ、時政の屋敷を包囲。攻め込む機会を慎重に見定めていた。張り詰めた空気が鎌倉を覆う中、政子（小池栄子）は…。