加山雄三「感謝」のホールラスト唱 歌手生活61年 海へ妻へ思い届けた「最後まで幸せ」

 最後のホールコンサートを行った加山雄三
 大海原のようなステージで熱唱する加山雄三
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 歌手の加山雄三(85)が9日、東京国際フォーラムで「加山雄三 ラストショー~永遠の若大将~」を行った。年内でのコンサート活動引退を発表しており、ホールでは最後のパフォーマンスとなった。ファンや妻らに「感謝」と何度も口にしながら、2時間半のステージを完走。観客の拍手に押され、12月に控える豪華客船「飛鳥2」での船上ライブ「若大将クルーズ」で、歌手としてのラストステージを踏む。

 2019年の脳梗塞や20年の小脳出血などの病魔や借金といった荒波にもまれ続けた歌手人生61年。どんな海も愛し、海に生きた若大将らしい“ラストショー”だった。

 さざ波の音と青の照明で満ちた大海原のようなステージで、代表曲「海 その愛」からコンサートは“船出”した。♪海よ俺の海よ大きなその愛よ-。病に倒れてもなお健在な太い歌声を響かせ「皆さん今日はよろしくお願いします!楽しみにしていたんですよ」と客席に声をかけた。

 2部構成の第1部は海がテーマ。「海は自由だから好きなんだ。海は幸せを与えてくれるな。やっぱり俺は海が好きなんだ」と何度も海への愛を吐露し、36年を共にした愛船がモデルの「光進丸」を歌唱。ここまで着座で歌唱した加山だが、同曲ラストでは自らの足で立ち上がって歌唱する場面もあった。

 叫んだのは海への愛だけでなかった。第2部で「どうしても歌いたい曲があります。9月4日はかみさんと結婚した結婚記念日。心を込めて歌を歌いたいと思います」と切り出すと、「September 4th」を歌唱。客席で鑑賞していた妻で元女優の松本めぐみさんは、歌を通して伝えられた夫からの愛に涙をこぼした。

 この日は会場の5000人の他、全国47都道府県62カ所でのライブビューイングで1万3000人が若大将の勇姿を見守った。万雷の拍手を浴びた加山は「本当にたくさんの幸せをいただきました。最後まで幸せいっぱいです」と万感の思いで、全27曲のステージを締めくくった。

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