今秋から国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）で半年間の長期滞在を始める宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）の若田光一飛行士（５８）が２１日、東京都内で記者会見した。

　出発時は５９歳で日本人最高齢での飛行となるが「特に問題はなく、体調管理のための努力を惜しまないことが大事」。月面着陸を目指す気持ちを問われると「確実にある。可能性は低いと思うが、希望を持って頑張りたい」と、笑顔を見せた。

　若田さんは９月以降、米宇宙船クルードラゴン５号機で出発の予定。自身５回目の飛行で、日本人では最多となる。

　宇宙船には米国の２人、ロシアの１人と一緒に搭乗する。若田さんは「私以外はルーキー（初心者）なので、経験者として支えたい。私も最初の飛行では、先輩に支えられた。同じ気持ちで臨みたい」。

　米ロ両国はウクライナ問題で対立するが「平和目的での国際協力の重要性を感じてもらえるよう成果を出したい」と強調した。

　ＩＳＳでは技術実証に取り組む予定で「日本の優れた技術をさらに伸ばし、月面探査の実現につなげたい」。最年長記録については「記録は破られるもので、若い方にも若くない方にも宇宙を目指してほしい」とした。