フジテレビ系「バイキングＭＯＲＥ」が２１日、兵庫県明石市の泉房穂市長（５８）がプレイベント後に運営業者らに「どう喝的』で不安をあおる」発言をしたとして兵庫県が明石市に抗議文を提出し、異例の会見まで開いたことを取り上げ、ＭＣの坂上忍は「『ゆく年くる年』も作ってたから…」と、泉市長がＮＨＫ時代に番組制作に携わっていたことに絡めて苦笑いした。

　番組では、緊急会見した兵庫県によると、１７日に兵庫県明石市で行われた「全国豊かな海づくり大会兵庫大会」のプレイベントで、泉市長が運営会社の責任者、司会を務めたアナウンサーに対し「式典の中身が全然なってない。特に映像の出来が悪い。業者を替えてやる。知事に言ってやる」「明石市のＰＲコメントが少なすぎる。全体的に間延びしている。なぜ臨機応変につなぎのコメントを入れないのか」と発言したと紹介。

　また、双方に番組が直接話を聞き、県の担当者は「うちの受託業者ですから、うちが指揮命令してますので。ご指摘がもし市長にあるんでしたら、私どもの事務局の方におっしゃっていただくのが筋」と説明。

　泉市長は「全く現場にもいずに話も聞いていないのに事実を書きようもないんではないかと思いますけどね」と自身への聞き取りがなかったことに不信感を見せながら「『知事に言って業者を変えてやる』なんてことは当然言わないですし、そもそもそんな発想はしない」と運営会社への発言は完全否定。アナウンサーへの発言には「司会進行をもっと臨機応変にできないのかという話はしました。事実です」と認めた。

　番組では、泉市長の経歴も紹介。明石市出身で１９８２年に現役で東大に合格。８７年にＮＨＫに入局し「ゆく年くる年」などを担当。９７年に弁護士登録し、元大阪市長の弁護士・橋下徹氏とは弁護士の同期でラグビー仲間。２００３年に衆院議員に当選し、１１年に明石市長に当選したという。

　坂上は「別に泉さんをフォローするわけじゃないけど」と前置きし、運営会社の方の『いろいろと行き届かないところもあったと思います』という一言が、何かお気づきのことがあったら遠慮なく言ってもらえませんかって言葉に聞こえちゃって、それでもう『ゆく年くる年』も作ってたから『あのねー、物づくりっていうのはね…』って何かもうスイッチ入っちゃったのかなという気がしてならないんだよ、オレは」とＮＨＫ時代の“制作者魂”に火が付いたのではないかと“分析”していた。